「CROSS EPOCH」(クロスエポック)は、鳥山明と尾田栄一郎による合作漫画作品。『ドラゴンボール』と『ONE PIECE』のクロスオーバー作品(正確にはスター・システム)。
『週刊少年ジャンプ』2007年4・5合併号(2006年12月25日発売)の目玉企画として掲載。2007年7月27日発売の『ONE PIECE 10th Treasures』に収録。
概説
尾田の画集『ONE PIECE COLOR WALK 1』での鳥山と尾田の対談がきっかけとなり、合作の企画が持ち上がった。掲載から3年前よりプロジェクトそのものは始動しており、鳥山自身もその間に『ネコマジン』シリーズの執筆などで徐々に漫画作品を発表し、マイペースながら漫画家として活動を再開していた。
かねてより尾田は鳥山の影響を受けていると公言しており、巻末のコメントでも「双方のファンに気を遣いつつ、自分が一番楽しんでいた」といった趣旨の発言をしている。また尾田は「ストーリー作成の際、同じ時期に製作されていた『バトルスタジアム D.O.N』を参考にさせていただき、製作元のエイティングには、世界観を共有する許可までもらい、至れり尽くせりの状況だった」と語っている。
全体的に力を抜いた雰囲気で描かれており、ストーリー性はほとんど無に等しい。両者の作品のキャラクター競演を楽しむといった趣の強い作品である。『ONE PIECE』のキャラクターとそのモデルとなった『ドラゴンボール』のキャラクターがペアを組んでいる。
ストーリー
とある国で、新たな王が誕生した。なぜこのような男が急に王になれたのか? その理由を悟ったチョッパー、クリリンらはとある場所に向かうことに…。
登場人物
各キャラクターの詳細はドラゴンボールの登場人物およびONE PIECEの登場人物一覧を参照。
前述のとおり、ストーリー上は両作品に無関係であり、この作品オリジナルの設定も含まれるために、本項ではオリジナル設定を記述する。
- 孫悟空
- 世界を守るヒーロー。バギーやピラフの悪さをいつも喰い止めている。今回はいつもの道着姿ではなく、中国調の服装をした珍しい姿で登場。
- モンキー・D・ルフィ
- 冒険家。空を飛ぶことはできないが筋斗雲には乗れる。唯一、原作とほぼ同じ服装で登場している。
- ベジータ
- 空賊の頭。左眼に眼帯をして角が生えている。
- トランクス
- ベジータの息子。この作品では髪の色がピンクで父と同じく角が生えている。
- ニコ・ロビン
- ベジータ空賊団員。彼女にも角が生えている。
- ウソップ
- ベジータ空賊団員。やはり角が生えているように見えるが、飾りのようにも見える。髪がだんごおさげになっている。
- ピッコロ
- ゾロとともに旅をする剣士。ちょんまげを結って和服に刀を差しているがマント着用とミスマッチな格好をしている。角の生えたライオンに乗っている。
- ロロノア・ゾロ
- ピッコロとともに旅をする剣客。方向音痴でピッコロと同じく角の生えたライオンに乗っている。
- 亀仙人
- 保安官。相変わらずギャルが好き。ブウ篇まで愛用していた四角いタイプのサングラスをかけている。
- サンジ
- 亀仙人の部下。亀仙人と同じくギャルが好き。
- クリリン
- クリチョパ海上列車コースター運営者。
- トニートニー・チョッパー
- クリチョパ海上列車コースター運営者。
- ブルマ
- 宇宙を股に掛ける強盗。ナミとのチームワークは抜群。
- ナミ
- ブルマの相棒。ブルマを姉さんと呼ぶ。
- ピラフ大王
- ピラッパギー悪党同盟の悪党長。
- バギー
- ピラッパギー悪党同盟の悪党長。今回もやられ役。
- ミスター・サタン
- 突然として王となった男。そこには空を闇に包んだある秘密が……。
- 神龍
- 奇跡の球から呼び出される龍。ひとつだけ願いをかなえると、その後1年の休暇に入る。
- ドクター・ゲロ
- 名前のみ登場。ベジータ空賊団に決闘を申し込むが、弱いやつらとして相手にされていない。
その後の影響
この作品を機に集英社は『ドラゴンボール』と『ONE PIECE』のコラボを本格的にはじめ、筋斗雲に乗ったチョッパーや衣装を入れ替えたルフィや悟空などがゲームセンターの景品として登場している。
またテレビアニメでは、フジテレビ系で日曜9時から放映の『ドラゴンボール改』と同じく日曜9時30分から放映の『ONE PIECE』を『アニメ9』と一区切りにして放送した。
関連項目
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