Dragon Ball Wiki
Advertisement

界王(かいおう)とは、鳥山明の漫画『ドラゴンボール』、及びそれを原作としたアニメ作品などに登場する架空のキャラクター達。

本項ではその上に立つ界王神、並びに界王や界王神の従者達についても併せて解説する。

概要

宇宙全体を管轄する存在。大界王神を頂点として、その下に東西南北それぞれの領域を司る4人の界王神がおり、さらにその下に大界王と東西南北の銀河を担当する4人の界王が存在する。
作中では当初、北銀河の界王は単に「界王」と呼ばれており、全宇宙の頂点に立つ存在とされていたが、その後他にも「界王」と呼ばれる人物が登場したことに加え、界王達の上に立つ存在として界王神が登場したため、便宜的にこのように呼ばれるようになった。

界王

北の界王、南の界王、バブルス以外のキャラは原作では登場しない。北の界王の従者であるバブルスとグレゴリーについては、その後続として記載した。


北の界王/北銀河の界王
声 - 八奈見乗児  
北の宇宙を担当する界王。体色は薄い青色で太目の体型をしている。長い触角状のものがついた黒い帽子と丸いサングラスを着用。ギャグ(特にダジャレ。西の界王曰く「くだらんジョーク」)が好きで趣味はドライブ。はるか銀河の彼方の様子を見たり、自身を介して全宇宙に声を伝えることができる能力を持つ。地獄の入口から「蛇の道」を果てしなく進んだところに浮かぶ、地球の10倍の重力を持つ界王星でバブルスと二人暮らし。アニメでは、更にグレゴリーも含めた三人暮らしになっている。
かつて閻魔大王に武術の指導をした経験を持ち、自身も高い戦闘力を持つが、地球に来襲する二人のサイヤ人は自分よりも強いと語っており、立場上の問題もあるため戦線に加わることはなかった。本編ではサイヤ人との戦いに備えて界王星を訪れた孫悟空に界王拳、元気玉を伝授し、サイヤ人との戦いで死亡したヤムチャ天津飯餃子ピッコロの指導も行った。その一件以来、度々悟空たちをサポートしていたが、セルゲームで悟空たちの闘いに巻き込まれ、死亡する。ただし元々あの世で暮らしていたため、死んでも頭上に天使の輪がついただけで、その後も何ら変わりなく生活している。
セルゲームの後のドラゴンボールの願いで生き返ることが可能だったが、悟空に付き合うためにあえて死んだままになっている。アニメでは、他の界王より死んでいることについて馬鹿にされるシーンがあり、後に「北の界王死んじゃった記念」という不謹慎な名目であの世一武道会が開催された。また、Z劇場版第9作では他の3人の界王とともに凶悪な銀河の無法者『ヘラー一族』の生き残りを封印していたが、自身が死亡したため、その封印が解けてしまうというエピソードも描かれた。ブウ戦の最後においては、元気玉の気を集めるために地球人全体に呼びかける手助けをした。
登場当初は単に「界王」と呼ばれ、全宇宙の頂点に立つ存在とされていた。作中で界王とだけ表記する場合の多くは彼のことを指している。戦闘力は3500。
GTでは第一話に登場し究極のドラゴンボールによって地球に危機が迫っていることを悟空たちに伝える。また、超一星龍戦において悟空が超ウルトラ元気玉の気を集めるために宇宙全体に呼びかける手助けをし、自分の伝授した元気玉が最後を飾ることを喜んでいた。
演じた八奈見は当初、どんな性格か見当がつかず、自分が演じるのは無理だと思い、変人と解釈して演じていたが[1]、途中からシリアスな側面を見せ始めたため、真剣そのものの界王をいかに演じ分けられるかをいつも考えていたという[2]。またそんな彼を愛らしく感じ、楽しく演じることができたと語る。
名前の由来は世界の王から[3]


バブルス
声 - 龍田直樹Z)、藤本たかひろ) 
界王星に住む猿で、北の界王のペット。重い重力に慣れており、すばしっこい動きを見せるため、界王が悟空への第1の修行として捕まえさせる対象とした。言葉は喋れず「ウッホッホ」と言うのみ。
セルの自爆の巻き添えを受け死亡するが、界王同様に元来はあの世の住人であるため、本人はあまり気にしていない様子。
Z劇場版第11作では界王からの伝言で悟空に地獄で暴れているブロリーを退治するように伝えていた。
GTにもグレゴリーと一緒に登場する。
名前の由来はマイケル・ジャクソンのペットのチンパンジーから[3]


グレゴリー
声 - 三ツ矢雄二(Z)、沼田祐介(改) 
『ドラゴンボールZ』第20話で初登場。界王星にてもう1人キャラが欲しいと、アニメ用に作者がデザインしたキャラクター。バブルス以上に凄まじいスピードで飛び回るバッタに似た生物。界王星に暮らしており、北の界王の身の回りの世話をしている。バブルスを捕まえることに成功した悟空に対し、界王が第2のターゲットに指定(飛び回るグレゴリーをハンマーで叩く修行)。後にヤムチャ達ともこの修行を行うが、約1時間で全員から叩かれる羽目になる。
悟空がセルと自爆した際、界王,バブルスと共に巻き込まれて死亡するが、やはり生活に変化はない。後半になるにつれ言葉を話さなくなる。
アニメオリジナルキャラクターだが、原作に沿った界王の登場場面に顔を出しているためアニメオリジナルエピソードの多くが省略されている『ドラゴンボール改』にも登場し、修行の場面も収録されている。


南の界王/南銀河の界王
声 - 西尾徳
南の宇宙を担当する界王。大柄な体格。性格は落ち着いているが、見栄っ張りで負けず嫌い。悟空の修行中、北の界王に、南の銀河戦士「パポイ」を自慢しに来るが、自らの課した合計40tの重りで修行する悟空を見て愕然とし、負け惜しみを言いながら去る。
原作では修行している悟空を見るのが初対面だが、アニメではあの世一武道会が行われた時に姿を見ているため、台詞が異なる。


西の界王/西銀河の界王
声 - 島田敏 
『ドラゴンボールZ』第195話で初登場。片眼鏡をつけており、界王の中では唯一サングラスを愛用していない。北銀河の界王よりも小さい身体をしている。また、かなり嫌味な性格で言葉遣いが悪く、強情。北の界王をライバル視し、衝突することも度々あった。ギャンブルが大好き。


東の界王/東銀河の界王
声 - 山本圭子 
『ドラゴンボールZ』第196話で初登場。気が強く、非常に負けず嫌い。北の界王より更に太った中年女性のような風貌をしている。レースが趣味であり、あの世一武道会の出場をかけて悟空と対決したこともある。


大界王
声 - 槐柳二 
『ドラゴンボールZ』第195話で初登場。東西南北4人の界王様の頂点にたつ老人。大界王星に住んでおり、やたらとファンキーで風変わりな人物。地獄を「クージゴ」(北の界王談「地獄の『く』を前に持ってきて『クージゴ』」)、相手を「ちゃん」付け(閻魔大王も地獄と同じように閻魔の「魔」を前に持ってきて「マエンちゃん」と呼ぶ)で呼び、話し方がややオカマっぽい。戦った描写は無いが、超サイヤ人状態の悟空を遥かに凌ぐスピードを持つ。セルがフリーザ達を従えて地獄で暴れまわっていることを悟空とパイクーハンに伝え、解決するよう頼んでいた。最近はトレーニングを怠けているため、悟空やパイクーハンとの修行を「疲れるから」という理由で嫌がっていた。原作ではピッコロと界王神との会話で名前が挙がるのみ。

界王神

界王神界と呼ばれる世界に暮らす者達。界王を統べる大界王の更に上に位置する存在で、誰もがフリーザを一撃で倒せるほどの戦闘力を持つ。界王神は、世界の運命に関わる重大な事態にはあの世とこの世に干渉することもある。約500万年前、東の界王神を除く4人はいずれも魔人ブウによって吸収、あるいは殺されてしまった。西の界王神、北の界王神は原作では名前が挙がるのみで、劇中には登場しない。東の界王神の従者であるキビトについては、その後続として記載した。


東の界王神(シン)
声 - 三ツ矢雄二(Z)、太田真一郎GT) 
魔人ブウに殺されずに生き残った唯一の界王神。少年のような姿をしており、非常に真面目で控えめな性格。界王神の中では最も若く非力だったとされているが、それでも超ナメック星人のピッコロを遥かに凌ぐ実力者であり[4]、テレパシーなどの読心術、金縛り、物質出現能力などの不思議な力も使用できる。
約500万年前[5]、仲間の界王神とともに魔導師ビビディが作り出した魔人ブウに戦いを挑むが敗北し、その後はビビディたちの動向を調べながら勝機を窺う。あるときビビディが自身の休息のためにブウを玉に封印すると、すかさずビビディに戦いを挑み、これを倒すことに成功するが、ブウが封印された玉については刺激を与えて封印が解けることを危惧したため、その場に放置してしまう。やがて封印の玉はビビディの息子・バビディによって奪われ、それに気付いた界王神はキビトとともに調査に乗り出すこととなる。
本編の時代・エイジ774において、バビディの手下と目される者を監視するべく、第25回天下一武道会に「シン」という偽名で出場する。当初は独特の雰囲気を持つ謎の人物として描かれていたが、対戦相手であるピッコロとの対戦するも、ピッコロが棄権を申し出たため一回戦を不戦勝で突破する。後に自らの素性を明らかにして、魔導師バビディによる魔人ブウの復活を阻止すべく悟空たちに協力を呼びかけ、彼らとともにバビディの元へ向かう。結局、奮闘空しく魔人ブウは復活してしまい、やむを得ず悟飯とともに魔人ブウに立ち向かうが、まったく歯が立たずに悟飯共々返り討ちに遭ってしまう。その後はキビトによって救出され悟飯の実力を認めて、界王神界に伝わる伝説の剣「ゼットソード」の在り処へと彼を案内する。
前述したとおり戦闘力は決して低くないが、初登場時の時点で悟空たちサイヤ人は更にその上を行っており、戦力面で目立った活躍をすることはなかったが、魔人ブウとの戦いの際には念力でブウの攻撃の威力を軽減し、孫悟飯の命を救うなどの活躍を見せている。また、当初の物静かさと威厳のある描写は回を追うごとに影を潜めていき、次第に狼狽したり驚愕する描写が多くなる。ゼットソードに封印された老界王神の存在やドラゴンボールのことを全く知らないなど、全ての神の頂点に位置する界王神にしては少々頼りない面がある。
後に「ポタラ」でキビトと合体し戦闘力が大幅にアップするが、魔人ブウに吸収されることを老界王神に危惧され戦線に立つことはなかった。その後は瞬間移動を主に使い、悟空たちをサポートする役目に徹した。同じポタラで悟空とベジータが合体をした姿「ベジット」とは異なり、性格も声も変わることはなかった。合体後の名前はアニメEDでは「キビト界王神」、ゲームでは「キビト神」と表記されている。
アニメオリジナルストーリーの『ドラゴンボールGT』ではベビー戦で悟空を窮地から救出するが、彼をスゴロク空間に落としてしまう。その後、ベビーの卵を浄化するために必要な超神水が天界の神殿にあることを知り、ベビーに寄生されたデンデとミスター・ポポに追い駆け回されながらも超神水を手に入れトランクスたちを浄化する。大猿アレルギーらしく、大猿に近づくと蕁麻疹が出るとのこと。また、超一星龍戦では「早く逃げましょう」と発言し、老界王神に叱られている。
プレイステーション2専用のソフト『ドラゴンボールZ Sparking!METEOR』では、一人称が「私」から「ボク」になり則巻アラレのファンであると設定された。


キビト
声 - 青森伸 
東の界王神に仕える側近。悟空たちの手を借りるために天下一武道会へ参加する。当初、界王神界の者として高慢な態度をとり、超サイヤ人の力も信用しないなど下界の人間を軽蔑していた様子だった。戦闘力はかなり高く、悟飯も超サイヤ人にならないと苦戦してしまうほど[6]だが、徐々に悟空たちの驚異的な強さの前に驚く様子が目立つようになる。最終的には悟飯を「すばらしい救世主」と認めている。
バビディ一味を尾行中にダーブラに殺されるが、その後神龍の「今日死んだ者を生き返らせる」願いで蘇生。「カイカイ」という呪文で世界間の瞬間移動、他者の回復、服を出現させるといった特殊能力を持つ。ポタラの効能実演のために界王神と合体し、一心同体となってしまった。
名前の由来は付き人から[3]


南の界王神
声 - 曽我部和恭
四人の界王神の中で一番強く逞しい。原作では1コマの登場だったがアニメでは大食漢という設定。西の界王神とは仲が良い。魔人ブウの左腕を引きちぎるが、腕を再生され千切った腕から吸収されてしまう。彼を吸収した魔人ブウは筋肉質な体型に変化したとされ、原作でもその姿が一瞬だけ登場している。大界王神同様、吸収後の生存は不明。


西の界王神
声 - 鶴ひろみ 
『ドラゴンボールZ』第277話に登場。界王神の内では唯一の女性である。南の界王神の巨大なおにぎりを持って逃げ出す等いたずら好きな性格。魔人ブウと死闘を繰り広げるが敗れ殺される。


北の界王神
声 - 堀之紀 
『ドラゴンボールZ』第277話に登場。小太り気味な初老の界王神。趣味は釣り。剣を持って魔人ブウに立ち向かうがあっさりと敗れ殺される。


大界王神
声 - 辻村真人 
東西南北4人の界王神の頂点にたつ存在。原作では1コマの登場。東の界王神曰く「太っているが温和な性格」。魔人ブウに殺されそうになっていた東の界王神を助け、魔人ブウに戦いを挑む。戦闘能力はかなり高く、相手に光を当てて分解・爆破する能力を見せた。だが、魔人ブウの敵ではなく、あっさり吸収されてしまう。その結果、魔人ブウは小さな子供のように無邪気となり、制御しやすい性格となった。
作中で初めて登場した太った魔人ブウの姿は、大界王神を吸収したことによるもの。


15代前の東の界王神(老界王神)
声 - 野本礼三(Z、GT)、岩永哲哉(Zでの青年期)、田の中勇(ゲーム版) 
現代の界王神の祖先。かなりのスケベで、神眼(超能力)によって女性の着替えや入浴を覗けると公言し、悟空や東の界王神を仰天させた。かつては美青年(自称)であったが、ポタラで魔法使いの老婆と合体をし、老人の姿になってしまう。お陰で様々な能力も身に付けた。約7500万年前[5]、その特殊能力を恐れた何者かにゼットソードに封印されることになった。他空間を鮮明に映し出す水晶玉を持ち、物質出現魔術等の魔術を使える。ゼットソードを振るえるようになった悟飯が、東の界王神曰く「宇宙一硬い金属」というカッチン鋼を試し斬りして折ったため、封印から解放。悟飯の潜在能力を限界以上に引き出した。なお、アニメにおけるこの際の奇妙な掛け声は声優の野本がアドリブで演じたもの。また悟飯がピンチになった際、悟空を生き返らせるために自らの命を悟空に渡して死亡したが、元々界王神界にいたため、その場で頭に輪が付いた状態で肉体ごと復活。その後すぐにポルンガへの願いで地球の人々とともに生き返り輪が消えた。
かなりの知識人でサイヤ人やドラゴンボールの秘密を知っていた。ただし、ドラゴンボールについては「自然の摂理を無視した、いわば反則技みたいなもの。真面目なナメック星人だけに許された物」と語っており、あまり好意的に捉えていないが、デンデの「正しい事に使って何が悪い」という言葉に感化され、ナメック星に行く事になる。現在存在している界王神の中で最も高齢であり、尚且つ大界王神の位を持つものが誰もいないため「老界王神」「大界王神」とも呼ばれることがある。
封印されている最中も年齢は加齢されていたようで、封印を解かれた時点で残る寿命は1000年程度にまでなっていた。
アニメオリジナルストーリーの『ドラゴンボールGT』では、悟空の生えかけの尾っぽを引っ張り出し潜在能力を引き出す方法を考え、ドラゴンボールのマイナスエネルギーの存在も知っていた。魔人ブウ編でドラゴンボールの使用を躊躇ったのは、マイナスエネルギーが大幅に増加してしまうのを恐れたためとされている。

テーマソング

北の界王のみ。

シャレれば命の泉わくわく!!
シャレれば命の泉わくわく!!2
共に 歌: 八奈見乗児(界王)/ 作詞・作曲・編曲:岩崎文紀

ゲームでの登場

ゲーム『ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人』『ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説』では北の界王が原作同様に悟空の修行をつける役として登場。お助けカードでは使用者の戦闘力を上げる効果を持つ。

格闘ゲームではニンテンドーDS専用ソフト『ドラゴンボール改 アルティメット武闘伝』にて初参戦。

脚注

  1. ジャンプ・コミック出版編集部編「天下一声優陣 其之二 ナレーション/界王役 八奈見乗児」『テレビアニメ完全カイド「DRAGONBALL」~天下一伝説~』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2004年7月2日、ISBN 4-08-873705-9、176頁。
  2. 週刊少年ジャンプ特別編集「鳥山明THE WORLDアニメ設定資料館 ドラゴンボールZ 地球まるごと超決戦」『鳥山明THE WORLDアニメスペシャル』集英社、1990年10月10日、雑誌29939-10/10、182頁。
  3. 3.0 3.1 3.2 ジャンプ・コミック出版編集部編「capsule column 5 キャラ名の由来を知りたい!」『ドラゴンボール完全版公式ガイド Dragonball FOREVER STORY 人造人間編~魔人ブウ編 All BOUTS & CHARACTERS』158-159頁。
  4. ドラゴンボール大全集7巻 59項
  5. 5.0 5.1 ドラゴンボール大全集 16項 「DB年代記」
  6. ドラゴンボール大全集7巻 63項

関連項目

Smallwikipedialogo.png このページには、クリエイティブ・コモンズでライセンスされたウィキペディアの記事が使用され、それをもとに編集がなされています。使用された記事は界王にあり、その著作権者のリストはページの履歴に記録されています。
Advertisement