孫 悟天(そん ごてん)は、鳥山明の漫画『ドラゴンボール』及びテレビアニメ『ドラゴンボールZ』、『ドラゴンボールGT』に登場する架空の人物。
兄である孫悟飯と同じく物語後半における準主人公。テレビアニメ版の声優は野沢雅子。
原作では其之四百二十四 「ビーデル緊急出動!!」、アニメでは『ドラゴンボールZ 第201話「愛と正義のグレートサイヤマン参上」』でそれぞれ初登場。
概要[]
身長123cm、体重26kg(魔人ブウ編時)、誕生年エイジ767年 趣味:対戦ごっこ、虫取り 好きな食べ物:ポッキー、イチゴ大福 好きな乗り物:自転車[1]
孫悟空とチチの次男であり、孫悟飯の弟。地球人とサイヤ人とのハーフ。悟空が死の直前に残していった忘れ形見とも言うべき子。少年時代の容姿は、父親の悟空にウリ二つであったが、青年になってからは悟空との見分けがつかないため無理やり髪型を変えている。幼少の悟飯とは違い、初登場時には尻尾はなかった。
物心ついた頃にはチチから組み手等の武術の基礎を仕込まれ、「怒り」のきっかけも皆無のまま、超サイヤ人に覚醒している[2]。一方で舞空術を習得していなかったため、悟飯からは「順序がでたらめ」と突っ込まれたが、兄に直々教わったことで飛行できるようになった。7歳まで父親を知らずに育ったせいかお兄ちゃん子で、「兄ちゃん、兄ちゃん」と悟飯を非常に慕っている。悟空がいる時は一緒にいた時間が無かったためか、悟空の方にくっついている時が多い。
ベジータの息子であるトランクスとは大の仲良しで、普段は対決ごっこなどをして遊んでいる。いつも遊んでいる際は、終始トランクスの好奇心と強引さに引っ張られている感じがあった。
チチの教育方針の変更とトランクスの影響があってか、悟飯の子供時代と比べると性格は無邪気で無鉄砲で甘えん坊で好奇心が強い。フュージョンの特訓やゴテンクス状態では、悟飯を指導していた頃はクールな名師匠だったピッコロをトランクスと2人で振り回した。声を担当した野沢によると「悟空と悟天はやや似ているけれど、悟天は親がいるので演じる時にはその違いを出している」とのこと。
胴着は悟空と同じ様なデザイン・色だが、長袖で、インナーと帯の結び目と靴が異なっている[3]。アニメだと色合いも異なる。
第25回天下一武道会では、少年の部でトランクスと対戦。ほぼ互角の闘いをするが、最後は場外負けを喫した。その後、魔人ブウが出現した際には、フュージョンでトランクスと合体し、ゴテンクスとなって活躍する。
悟天が誕生した時には父・悟空はすでに他界しており、悟空が生き返った時は作品の終盤であるため原作では一緒に暮らすシーンがなく、悟天が悟空に抱っこされるのは2回のみと、親子として一緒にいる場面は少ない。アニメ『ドラゴンボールZ』では天下一武道会会場で出場前に2人でいたり、トランクスとの試合では悟空が応援したり(原作では観戦のみ)と親子の交流場面があり、一緒にドラム缶風呂に入りお互い裸の状態で超サイヤ人になる平和なシーンがあった。また、原作では悟空が悟天の事を「あいつ」と言う場面でも、アニメでは名前で呼んでいる。
青年期になるとトランクス同様、修行はサボりがち。髪型は父である悟空そっくりだったが、17歳の時には、悟空と間違われないよう強引に髪型を変えていた。月日が経つと地球人同様髪の毛が伸びていた悟飯に対し、悟天は髪型を変える以前は悟空同様、別の髪型が登場していない。
未来から来たトランクスが居た世界では孫悟空が心臓病で死亡してしまったため、悟天は誕生していない。
名前には悟空よりもさらにスケールの大きな天を悟るという意味が込められている[4]。
年表[]
- エイジ767年 - 誕生。
- エイジ774年(7歳) - 特に理由もないまま、超サイヤ人に覚醒。その後、第25回天下一武道会に出場し、少年の部で準優勝。
- 魔人ブウ復活後は、フュージョンによってゴテンクスとなり、魔人ブウと戦う。死んだと思っていた悟飯と再会した後、再度ゴテンクスになった時に吸収されるが、悟空とベジータに救出される。その直後、地球消滅と共に死亡するが、新ナメック星のドラゴンボールで生き返る。
- エイジ784年(17歳) - 第28回天下一武道会に参加。
孫悟天の技[]
- かめはめ波
- 元々は亀仙人が開発した技。誰から習ったのかは不明。トランクスに使用するが「かめかめ波」といい間違えていた(劇場版においては正しく言えている。ゲームでは技名自体が「かめかめ波」になっている場合もある)。初使用時、気のコントロールが不完全だったため控え室の屋根を少し破壊してしまう。
- 舞空術(ぶくうじゅつ)
- 当初は使用できなかったが、悟飯の指導ですぐに飛べるようになった。元は鶴仙流独自の技。
- 悟天アタック/突撃
- 名前はそれぞれゲーム『ドラゴンボールZ Ultimate Battle 22』、『ドラゴンボールZ3』より。空中から加速をかけての突撃。横に避けられた際も地面に手を付きその反動でさらに追撃する。
劇場版アニメへの登場[]
劇場版アニメ第10作目『ドラゴンボールZ 危険なふたり!超戦士はねむれない』で初登場。トランクス、ビーデルと共にドラゴンボール探しに出かける[5]。道中、怪物(恐竜)に苦しめられる村ナタデ村に立ち寄り、囮を引き受ける。その時、お供え物をつまみ食いしようとした事をビーデルに注意されて大泣き(嘘泣き)し、ブロリーを呼び起こすきっかけになる。トランクスと2人で戦うも、ブロリーには全く歯が立たなかった。最後は悟空、悟飯、悟天の親子三大かめはめ波によりブロリーを消滅させる。
劇場版アニメ第11作目『ドラゴンボールZ 超戦士撃破!!勝つのはオレだ』ではサタンの乗る車にトランクスと共に密行。メイクイーン城にてバイオ戦士や暴走するバイオブロリーと闘う。その際、悟天は人命救助を優先していた。最後はトランクスの機転と、悟天、トランクス、クリリンのかめはめ波によって倒した。
劇場版アニメ第12作目『ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!!悟空とベジータ』ではトランクスと共に復活した独裁者軍団と戦う。ちなみに悟飯の願いを叶えなかった神龍に「神龍のケチー!!」と暴言を吐いた。
劇場版アニメ第13作目『ドラゴンボールZ 龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる』では悟空や悟飯、トランクスと共に幻魔人ヒルデガーンと戦う。
ドラゴンボールGT[]
『ドラゴンボールGT』では、準主役的な扱いであった原作や『ドラゴンボールZ』と違い、サブキャラクター扱いとなっている。
父のように修行に励んでいるわけでもなければ、兄のように真面目に職に就いてたり、学校に通って勉学に励んでいる様子もなくフラフラ遊んでいる様子。デートなどで現を抜かす中、ベジータの提案で突然宇宙に行かされそうになったが、パンが密航し宇宙船を勝手に発射させた為に地球に残留。
その9ヶ月後、ベビーが現れて体を乗っ取られてしまう。戦闘面ではトランクス同様修行不足が目立ちやられてしまうことが多い。
また、パン曰く付き合ってはすぐに振られているらしく、おまけに20代にして家族関係からパンに「悟天おじさん」と呼ばれてしまう。悟飯とは逆で幼少時の苦労がなかったためか、軽い性格になっている。世間知らずの令嬢パレスと交際してソフトクリームやハンバーガーの食べ方を教えるシーンがあった。
基本的には真面目で堅実な兄との性格の違いが明確な描写が多い。
父が子供になってしまった(同時に地球破滅の危機でもある)ことを聞いてもデートを優先したり、最終話では悟空が行き先も告げず去ったのを見ても「どうせいつもの調子ですぐ帰って来る」と、母の作るご馳走[6]に意識が向くなど。幼少時の悟空そっくりと言われた頃の純真無垢な面は皆無で、軟派な若者な面が前面に出されている。しかし、ベビー編では「父さんがお前なんかに負けるわけない」といった父を信頼した発言もある。また、ベジータがヒゲを剃ったことをアピールしていることに気づかないなど、父や兄に似て鈍感な部分もまだ見られる。
髪型はZ時代よりさらに変えられ、全体的に逆立ったものとなった。そのため悟空にソックリと言われた外見上の面影はほとんど見られない。
後半で一度だけトランクスとフュージョンをしかけたが、あまりにも次元の高い戦いに、悟空より「行っても無駄」と止められる。このため、「青年ゴテンクス」が日の目をみることはなかった。
一人称も「オレ」に変化しているが、僕と言っているときも散見される。また、トランクスの事は呼び捨てにするようになった。幼い頃はトランクスに引っ張られていたのに対して、より二人の立場は対等になっている。
最終話で一星龍戦の後、神龍と共に旅立つ悟空の姿を見届けてチチを連れて廃墟を去ったのを最後に出番は終了した。
テーマソング[]
- 小さな戦士〜悟天とトランクスのテーマ〜
- 歌: 大矢晋/ 作詞: 森雪之丞/作曲: 林哲司/編曲: 戸塚修
ゲームでの登場[]
ゲームでの初登場は『ドラゴンボールZ 超武闘伝3』。以後『ドラゴンボールZ Ultimate Battle 22』などの作品に登場するも、『ドラゴンボール FINAL BOUT』には未登場である。
補足[]
鳥山明原作のギャグ漫画『ネコマジンZ』に1コマだけゲスト出演しており、悟空と同じ山吹色の胴着を着たウーブなどと共に登場。
孫一家の家系図[]
バーダック | 牛魔王 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ラディッツ | 孫悟空 | チチ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
孫悟天 | ミスター・サタン | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
孫悟飯 | ビーデル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
パン | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
悟空Jr. | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
脚注[]
- ↑ ジャンプ・コミック出版編集部編「第1章 キャラクターコレクション Heroes collection 3 孫悟天」『DRAGON BALL 超エキサイティングガイド キャラクター編』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2009年3月4日、ISBN 978-4-08-874804-7、10-11頁。
- ↑ アニメではチチとの組み手中に変身し、一部のゲームでは悟飯の変身を見て覚えてなんとなくできた、ということになっている。
- ↑ 帯とレッグウォーマーは、天下一武道会前の青年悟飯と色違い。
- ↑ ジャンプ・コミック出版編集部編「capsule column 5 キャラ名の由来を知りたい!」『ドラゴンボール完全版公式ガイド Dragonball FOREVER STORY 人造人間編~魔人ブウ編 All BOUTS & CHARACTERS』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2004年5月5日、ISBN 4-08-873702-4、158頁。
- ↑ 「食べても食べてもなくならないお菓子の国」が願い。
- ↑ この時、パオズイモリの丸焼きが大好物と独自に設定された。
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