Dragon Ball Wiki
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ベジータは、鳥山明の漫画『ドラゴンボール』および同作を基にしたアニメ作品に登場する架空の人物。

原作全519話中の204話目[1]、主人公孫悟空の実の兄ラディッツとの戦闘後のエピソードで初登場。当初は敵キャラクターとして登場し、後に悟空の仲間側の戦士となる。アニメでの声優は堀川りょう(出演当時は「堀川亮」の名で活動)が担当した。名前の由来はベジタブル野菜)から。

人物像

ナッパラディッツカカロット(孫悟空)とともに、サイヤ人の数少ない生き残りの1人。フリーザによって惑星ベジータが消滅させられたときには他所の星を攻めていたため助かった。ドラゴンボールの存在を知り謀反を企てるまでは、フリーザ軍所属の上級兵士として星の地上げなどの活動を行っていた。アニメでは幼少期から強化型の栽培マンを一瞬にして仕留めるなど高い戦闘能力の片鱗を見せており、フリーザにその実力を認められていた。

惑星ベジータの王子であり、初期の戦闘力は18000。ナッパには「惑星ベジータの名前をもらうほどの天才戦士」と評されている。アニメでの幼年期のベジータには前髪があるが、初登場時には無くなっている。当初はピッコロから「あのベジータとかいうチビ」と言われているように小柄な人物だったが、その後作画の変化に伴い、漸進的に身長が伸びていった[2]。原作・アニメ・劇場版に登場したサイヤ人の中でも小柄の部類に入る。これについて1991年の週刊少年ジャンプや月刊Vジャンプなどで、アニメ版の特集記事に伴う鳥山へのインタビュー等によると、当初は悟空より年下の未成年と設定されていた(ラディッツがベジータについて「カカロットのように他星に送り込まれていたので生き残った」と語っていたのはこの設定から)。ナッパやラディッツと違って露出と装甲箇所が少ない戦闘服だったのも、作者が少年用とイメージしてデザインしたことに起因するが、作中人物の明言はなかったため、ストーリー展開の都合で結局変更され、ヤムチャ天津飯より1歳年上になった。そのためサイヤ人編では年齢は30歳となっている。身長は最後まで悟空より低かったが、いずれにせよ、“大男よりチビのほうが見かけによらず強い”という鳥山明が作り出すキャラクターの定番設定の1つでもある[3]

サイヤ人王子としてのエリート意識が非常に強く、プライドの塊のような性格である。また、自らの実力に絶対的な自信を持っており、最下級戦士の生まれでありながら自分より強くなった悟空を許せず、激しいライバル意識を燃やしている。当初は、悟空のことを下級戦士で大した敵のいない辺境惑星に送り込まれた「落ちこぼれのクズ野郎」と見下しており、同じサイヤ人でありながら地球を守ろうとする悟空を「サイヤ人の裏切り者」とも評していた。しかしセルゲーム時は、悟空がサイヤ人の階級以前に1個人として戦闘の天才であり、自分が悟空より劣っていることを認めていた。最後の魔人ブウとの戦いでは、悟空を「ナンバーワン」と認めた。

戦闘力のインフレが進み、ピッコロやクリリンなどのほかの戦士が次々と戦線離脱するなかで、最後まで修行によって悟空の実力に付いていった存在であり、口は悪いが、相当な努力家でもある。なお、悟空との初対決で悟空の「落ちこぼれだって必死に努力すればエリートを超えることがあるかもしれない」という言葉に「努力ではどうにもならない壁を見せる」と返しているが、ブウ編での対決で自分と互角に戦うことに驚いた悟空の言葉に対して、ベジータは悟空を「自分以上の天才」と認めたうえで、「どんなに修行してもその差は埋まらなかった(のでバビディにわざと操られて戦闘力を上げてもらった)」と返しており、完全に立場が逆転していた。

人造人間編以降は、ブルマと同居したことで地球に住み着く。鳥山曰くブルマとベジータの恋愛劇は頭の中にはできあがっているが「恥ずかしい」という理由で描かなかった[4]。身勝手な行動が多いことに加え、自身の好戦的な性格によって、彼の行動が原因で避けられたはずの危機が舞い込んできたこともある[5]。それでも、前述のように身勝手な行動をとることはあるが、悟空やピッコロが「天才」と認めるほどの強さを持つ(ナメック星編ではクリリンが敵でありながら「悔しいがベジータは天才だ」と発言している)。

作中終盤になると、直接示すことこそ少ないものの、家族への愛情を示すようになり、家族を守るために自分を犠牲にするなど、人間らしい一面が見られるようになった。また、悟空たちに対する仲間意識も徐々に芽生えていく。息子のトランクスとは修行をともにし、悟空の息子である孫悟天に負けないように育てた。

孫悟空のことは常に「カカロット」と呼ぶが、原作第388話にて一度だけ「悟空」と呼んだ。(アニメではカカロットのまま)。

ちなみに「にょろにょろしたものが嫌い」とアニメ版274話で語り、ブウの体内の蛇型軟体生物に苦手な素振りを示した。

ストーリーへの絡み

サイヤ人編

弟カカロット(孫悟空)を連れ戻しに地球へ向かったラディッツが返り討ちに遭った際に、スカウターの通信でドラゴンボールの存在を知ったベジータは、「永遠の若さと命」という願いを叶えるためにナッパとともに地球へ赴く[6]

栽培マンが倒され、ナッパが戦いの場に出て地球の戦士たちを圧倒するなか、「悟空は必ず来る」と主張したクリリンたちの悟空に対する強い信頼を見て取ったベジータは、悟空の見ている前で彼らを殺すため、3時間だけ待つという条件で戦いを一時的に中断させる。その後も頭に血が昇りやすいナッパに対してアドバイスを送ったり一喝するなど、戦いを余裕といった表情で静観していた。しかし遅れて戦場に現れた悟空によってナッパは重傷を負わされる。苦しみながらも「助けてくれ」と懇願するナッパを処刑したベジータは、悟空と激闘を繰り広げることになる。

ベジータは、すでに2倍界王拳を発動した状態で戦っていた悟空を圧倒。しかし、界王拳を3倍まで上げた悟空の戦闘力はベジータを上回り、形勢が逆転する。プライドを傷つけられたベジータは逆上し、「地球を粉々にする」と宣言してギャリック砲を放つも、悟空の界王拳を4倍まで上げたかめはめ波で押し返され、逆に吹き飛ばされてしまう。怒りに燃えるベジータは大猿に変身することを考えるが、月がないことに気付くと、自らのエネルギーを混ぜた擬似的な月「パワーボール」を作り出して大猿に変身し、通常時の10倍の戦闘力をもって悟空に襲い掛かる。大猿に変身したベジータは悟空を圧倒し、瀕死の重傷を負わせる程に追い詰めた。しかし、悟空の危機を察して戻ってきたクリリン、悟飯、さらに伏兵ヤジロベーによって尻尾を斬られて元に戻ってしまう。ベジータは悟飯たちを痛め付けるが、元気玉の直撃を受けて大ダメージを受ける。さらに、自身が作り出したパワーボールによって大猿に変身した悟飯の下敷きになり、瀕死の重傷を負ったことで地球から撤退する。

ナメック星編

惑星フリーザNo.79に戻り、メディカルマシンで体力を回復させたベジータは、フリーザがナメック星にドラゴンボールを探しに行ったことをキュイから聞かされると、永遠の命を手に入れるためにフリーザから離反し、ナメック星に向かう。ベジータは地球での闘いがきっかけで、スカウターなしで標的の位置を把握したり、自身の戦闘力を制御することができるようになり、ナメック星到着後、自分を追いかけてきたキュイやフリーザの側近ドドリアを次々に葬り去る。そして、ドラゴンボールを持つツーノ長老の村に対してフリーザ一味と同様に襲撃を加えて住民を虐殺し、村にあったドラゴンボールを探し出して自分にしか分からないように近くの沼の中に沈めた[7]

その後、フリーザのもう一人の側近・ザーボンをも倒そうとしたが、変身して全力を出したザーボンに返り討ちにされた。ザーボンはベジータが隠したドラゴンボールの所在を聞き出すために瀕死のベジータをメディカルマシンで治療させたが、予想外に早く完治したベジータはフリーザが持っていたドラゴンボールを強奪して逃走する。その後、最長老から託されたドラゴンボールを持ってブルマたちの所へ戻る途中のクリリンを発見。クリリンとブルマの目の前で自分を追ってきたザーボンを返り討ちにすると、クリリンが持っていたドラゴンボールを奪い取った。

こうしてベジータは7つのドラゴンボールを全て揃えたかに見えたが、ツーノ長老の村に隠しておいたドラゴンボールが悟飯によって持ち去られてしまう。激しい怒りに燃えるベジータは、ドラゴンボールを力づくで奪い返そうとクリリンたちを追い、最長老の家でネイルと対峙する。その時、ベジータ、クリリン、悟飯は5つの大きな戦闘力を感じた。フリーザがナメック星に呼び寄せたギニュー特戦隊の接近であった。自分ひとりではギニュー特戦隊には敵わないと判断したベジータは、やむを得ずクリリンたちと共闘する形をとる。なお、ネイルと対峙した時点で「死にたいらしいな」と発言しているが、当時の戦闘力はネイルがベジータを上回っている。

ギニュー特戦隊との戦いでは、悟空を味方につければ少しは戦力になると評した。グルドの首を刎ねてとどめを刺してからリクームに立ち向かうも、圧倒的強さのリクームによって一度は重傷を負わされる。その後、ナメック星に到着した悟空も戦闘に加わり、最終的にギニュー特戦隊を撃破する(悟空はギニューとの戦闘で重傷を負い、この後は再び戦線を離脱する)。

ベジータとクリリンらが手を結んだことで、ここで7つのドラゴンボールが揃った。ポルンガを召喚する呪文を知るデンデを待つ間、度重なる戦闘で疲労が蓄積していたベジータは仮眠を取る。しかし、その間にクリリンとデンデらはベジータを出し抜いてポルンガを呼び出す。異変に気付いたベジータが駆けつけた時、すでに願いは2つまで叶えられていた。激怒したベジータは、デンデを締め上げて最後の願いとして自分を不老不死にするという願いを叶えさせようとしたが、その瞬間に最長老の寿命が尽きてポルンガが消滅し、願いは叶えられなかった。そこへ同じく不老不死の願いを絶たれて怒りを見せるフリーザが現れ、ベジータはクリリンたちとともにフリーザとの決戦に臨む。

ベジータはナメック星での激しい戦闘の中で重傷から復活するたびに自身の戦闘力の飛躍的な上昇を感じており、ここでさらにもう1度死の淵から復活して戦闘力を上げれば、伝説の戦士である「超(スーパー)サイヤ人」になれると考えた。そこでベジータは、ピッコロや悟飯がフリーザと闘っている間にクリリンに要求して自らにわざと重傷を負わせ、デンデの手によって回復させた。これによりさらに戦闘力を上げたベジータは、自ら「超サイヤ人」を称し、最終形態となったフリーザに戦いを挑む(実際に超サイヤ人になったわけではない)。しかし攻撃はまるで通用せず、渾身の力を込めて放った一撃はただの足蹴りではね返されてしまう。このときベジータはあまりの恐怖と自分の無力さに初めて涙を流し、戦意を喪失した。その戦意喪失状態のままフリーザによって一方的に痛めつけられ続けたが、止めを刺されようとしたその時にメディカルマシンで回復した悟空が現れる。ここでベジータはフリーザに対して悟空こそがフリーザが恐れていた超サイヤ人であると言い放ち、勘気に触れたフリーザにより心臓を貫かれる。死にゆく苦しみの中でベジータはサイヤ人の悲願である打倒フリーザの願いを涙ながらに悟空に託し、死亡する[8]。このベジータの最期は、それまで「自分は地球人である」と強く拘ってきた悟空をサイヤ人の誇りに目覚めさせるきっかけとなった。

その後に地球のドラゴンボールで「フリーザ一味に殺された人々を生き返らせてほしい」と言う願いが叶えられたため、フリーザに殺されたベジータもほかのナメック星人とともに生き返る。そして、ナメック星のドラゴンボールで地球に飛ばされ、地球に住み着いた。これ以降、悟空を超えるという目標ができ、「永遠の命を手に入れる」という願いを叶えようとはしなくなった[9]

アニメでは、ナメック星編の後のガーリックJr編の間に、悟空を見つけることと、超サイヤ人化のきっかけを求めるという二つの目的のため、宇宙を飛び回りフリーザ一味の残党と戦っていた。

地球でブルマの家に住み着いてから、超サイヤ人になるために修行を続けていた。その内にブルマとの間にトランクスを授かる。自分では未だにサイヤ人の王子のつもりだが、事実上ブルマ一家に婿入りしたような形となった。

人造人間編

人造人間編では、修行の過程で悟空を超えられない自らへの怒りから、悟空同様に超サイヤ人へと覚醒[10]し、自分への自信を取り戻した。これは原作では悟空についで2番目[11]の覚醒となる。心臓病に苦しむ悟空に代わって人造人間19号を圧倒し、ビッグ・バン・アタックで破壊した。自身の強さを確認し、「王子である俺の方がカカロットよりも強い」と自負したまま[12]人造人間17号18号に戦いを挑むが、完膚なきまでに叩きのめされた。18号に敗北後、セルの存在を知り、トランクスの呼びかけにも応じずに1人で佇んでいたが、悟空の働きかけにより、精神と時の部屋での修行に入る。その結果、17号を吸収したセルを圧倒するほどまで実力を上げたが、強敵と戦いたがるサイヤ人としての性格を利用され、セルの完全体への変身にまんまと協力する。完全体となったセルに戦いを挑むが、歯が立たず敗れる。

当初は、未来からやって来た息子のトランクスに対しても冷淡な態度が目立っていたが、トランクスがセルに殺された際には、激昂して単身セルに突撃する[13]も返り討ちにされ、直後の追撃を庇って負傷した悟飯に謝罪した[14]。このセルへの攻撃は結果的に悟飯の足を引っ張ることとなり、クリリンは「トランクスはドラゴンボールで生き返れたのに」とベジータを非難している。しかしセルと悟飯のかめはめ波の撃ち合いの時には、横からセルに気功波を撃ち込んで注意を逸らし、結果的にセルを倒すのに一役買った。この行動を認めたのか、ピッコロはその後「手を貸してやる」と、ベジータを気遣うような発言をするが、ベジータはそれを断っている。

この戦いでライバル視していた悟空は死亡したうえ、悟飯がセルを倒し、孫親子との実力差を痛感したベジータは無気力状態となり、「自分はもう戦わない」と戦いの引退を仄めかす発言をしている(しかし、魔人ブウ編で平和になった後も訓練だけは怠っていなかった)。また、セルの闘いが終わり、未来へ帰るトランクスを見送る際は陰で小さくサインをおくり、トランクスもそれに応えた。

魔人ブウ編

魔人ブウ編では、悟飯が天下一武道会に出場すると聞き、ベジータも出場を決意。直後に悟空も出場すると聞き、さらに闘志を燃やした。抽選で悟空が対戦相手になるが、魔人ブウに関わる事件に巻き込まれ、悟空と戦えないのを不本意に思いながら現場に向かう。家族との生活を得て徐々に穏やかな気持ちになっていく自分と、生まれついての戦士としての自分のプライドとの間で葛藤し、その思いを断ち切るため、魔導師バビディに自分の魂を売り渡す[15]。このことで己の力を大きく上昇させ[16]、擬似的に悟空の超サイヤ人2と互角レベルの超サイヤ人2の状態に変身できるようになった[17]

前述した魔導師バビディの洗脳術によってパワーアップし、悟空との決着を図ろうとするも、その間に封印されていた魔人ブウが復活する。戦いを中断し、悟空を気絶させてから、魔人ブウの元へ1人で赴く。ベジータは単身でブウと戦うが、不死身同然のブウを倒しあぐね、さらにブウの攻撃を食らってこのままでは勝てないことを悟る。そして、家族を始めとする「自分以外」の存在を守るため、ブウを巻き込んで自爆する[18]。ブウを殺すことは出来ずに無駄死にに終わったが、これはベジータが初めて自分以外の誰かのために命を捨てて戦った姿でもある。直前に、自分が死んだらあの世で悟空に再び会えるかどうかをピッコロに質問した際、「罪もない人々を殺しすぎたため死ねば肉体は無となり魂も悟空とは違う世界に運ばれ、そこで魂は洗われ記憶もなくし新しい生命体に変えられる」といった趣旨のことを言われている。

その後地球の危機に伴い、次々と戦士達を吸収して手に余る強さを発揮していくブウと戦う戦力として、地獄から呼び戻される。万が一の事態を考えていた閻魔大王によって、魂をそのままにされており、肉体も復元された。この時点で額のMの文字がなくなり、元のベジータに戻っていた。その後、合体する相手を探していた悟空とポタラによって合体、「ベジット」となってブウと戦う。自身が死んだ後に悟空が超サイヤ人3に変身したため、悟空の「合体してくれ」という頼みに対して拒否していたが、悟空がブウによってブルマ達が殺されたことや、トランクスがブウに吸収されたことを話すと、合体することに同意した。ベジットとなってからはブウを赤子扱いするほどの圧倒的な強さを見せ、ブウに吸収されるかと思いきや、バリヤーを張って自らを守り、吸収されていたトランクスや悟飯達を救出することに成功した。ブウの体内でポタラによる融合が解けて2人は元通りになるが、その中でブウが現れる。だがベジータによって、ブウは一番初めの、「自制心が全くない純粋悪の魔人」に還元される。その後ブウによって地球を破壊される寸前に瞬間移動で現れたキビト神によって、悟空、サタン、デンデと共に界王神界に移動するが、ブウはキビト神の瞬間移動を真似て追ってきたため、決着を付けるべく最後の戦いに挑む。

悟空とブウが戦っている最中に悟空の強さの理由を独白し、悟空を「No.1」と認める。当初は死んだ状態で地球に戻ったが、界王神界での戦いの途中でポルンガの力によって復活した。この際、「極悪人は除いて」という条件にも関わらず生き返ったことには、本人も驚く様子を見せた。また、生き返らせる人間の条件として、あえて「魔人ブウに殺された者」ではなく、「天下一武道会が行われた日から死んだ者」とすることで[19]、武道会場で自分が大量に殺してしまった人間も生き返らせようとするなど心境の変化も見られる。

そして、ブウを倒すために元気玉を作るよう悟空に提案。初めはベジータが自ら地球人達に語りかけ、元気玉を作り出すのに必要な「気」を分けてもらうため、手を空に向けて上げるよう働きかけるが、地球人達は、ブルマや仲間達を除いてほとんどが協力しようとしなかった。元気を集める時間を稼ぐため、ベジータはブウに戦いを挑む。もともと負っていたダメージは回復せず、超サイヤ人に変身できないためブウにはまるでかなわず、圧倒されるも時間稼ぎの役目はしっかりと果たした。なお、元気玉を作る前にも悟空が超サイヤ人3のフルパワーを出すための時間稼ぎとして、超サイヤ人2に変身してブウに戦いを挑んでいるが、この時点ではベジータはまだ生き返っておらず、死んだ状態でさらに死んだ場合は本当に消滅することになるため、まさしく命懸けで戦っていた。結局悟空はフルパワーを出すことが出来ず、無駄に終わっているが、悟空は最終的に元気玉をブウにぶつけることに成功し、ブウを完全に消滅させた。原作ではポルンガの三つ目の願いで悟空の体力を元に戻すことを思い付いたのはデンデだが、アニメではべジータが思い付いた。

魔人ブウを倒した後は、娘のブラが産まれ、以前の冷酷さは薄れ、地球で平和に暮らすことになる。アニメでは敵として見ていたブウにはブルマのショッピングに代わりに付き合わせたり、パーティで食べ物を与えたりと好意的な態度を見せている。また完全版コミックで追加されたラストで「そのうちカカロット(悟空)に必ず勝ってやる」とも考えている様子を見せ、原作の最後を締めくくる形となった。

別次元におけるベジータ

青年トランクスの未来世界では、人造人間19号、20号(作中の次元での17号、18号)と戦い敗れ、命を落としている。

アニメでは、未来世界でもベジータが何らかの怒りにより超サイヤ人に覚醒しているシーンがある。作中の次元では「悟空を超えられない怒りからの覚醒」だが、未来では悟空が心臓病により死亡しているため、詳細は不明。

劇場版

劇場版では、悟空が危機に陥っていた場合、何処であろうと必ず駆けつけることが多く(似たようなものに「悟飯の危機に必ず駆けつける劇場版のピッコロ」がある)、氷河の中から現れたこともある(まれにトランクスや悟飯を助ける時もある)。また他の戦士が病院に入院する中、腕組みをしてピッコロと背中合わせに座るラストシーンが描かれた作品もある(『ドラゴンボールZ 極限バトル!!三大超サイヤ人』、『ドラゴンボールZ 銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴』)。『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』ではラストシーンではないがピッコロと背中合わせになり顔を見合わせる場面もある。

駆けつけた際は、「勘違いするな!」と言って悟空の名前を呼んだあとに、「助けるわけでは決してなく、あとで自分が(カカロットを)倒すため」という旨を逐一説明するのがお決まりとなっている。また、ピッコロと同様に専用のテーマソングがBGMとして流れて登場することが多い。

Z劇場版6作目『激突!!100億パワーの戦士たち』にて初登場。悟空とともにメタルクウラと闘う。メタルクウラ撃破後、悟空と共に「(メタルクウラとは)2度と戦いたくない」とお互いに同じ意見で言った。

Z劇場版7作目『極限バトル!!三大超サイヤ人』では、氷河地帯より突然現れ、人造人間13号が悟空に放った「SSデッドリーボンバー」をエネルギー弾で弾き飛ばし、人造人間15号と戦う。最初は押されていたが、超サイヤ人に覚醒したのち、破壊する。

Z劇場版8作目『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』では、新惑星の王として新惑星ベジータに招かれるが、伝説の超サイヤ人となったブロリーに恐怖し、極度の戦意喪失に陥った(その怯え様を、ピッコロは見下げ果てていた)。だがブロリーに挑む悟空に触発され、戦意を取り戻した。その後他の戦士たちとともにブロリーに倒され、他の戦士達が悟空にエネルギーを分け与える中、サイヤ人の王子としてのプライドから「誰がカカロットなどに!」と、ただ一人エネルギーを与えるのを強く拒否していたが、最終的には無意識の中でエネルギーを与えた。悟空はこのあとにブロリーを撃破した。

Z劇場版9作目『銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴』では悟空が死んだため、戦いを引退したベジータがトランクスの危機に駆けつける姿が描かれ、戦いを引退したはずのベジータが、7年後も修行を続けていた理由にある程度の解答が与えられている。

Z劇場版12作目『復活のフュージョン!!悟空とベジータ』では地獄に堕ちたベジータがあの世の混乱で肉体が復活し、ジャネンバに戦いを挑む。ジャネンバの瞬間移動の本質を一目で見抜き、その移動先を暴くという駆け引きの巧さを見せジャネンバを驚愕させるが、直後の腕を伸ばしての反撃をまともに食らってしまった。追い詰められた所を悟空にフュージョンを求められるが、「貴様と融合するくらいなら死んだ方がましだ」と拒否する(とはいえ悟空に「もう死んでるだろ」と指摘され、思わず肩を落とした)。また、ジャネンバの攻撃を回避し切れなかった自分に落胆し、悟空より劣ってしまった悔しさの余り落涙した。苦戦の末悟空とのフュージョンを決意し、ゴジータとなってジャネンバをわずか数秒で撃破する。最後は悟空に「もうフュージョンはごめんだ」と告げると、その場で霧消するようにして消えた。ドラゴンボールのメインキャラクターで魂の姿が描かれたのは彼のみである。

Z劇場版13作目『龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる』では、カプセルコーポレーションを破壊し、街で暴れるヒルデガーンの前に現れ戦いを挑む。敵わず吹き飛ばされるが、ビルの中にいた人々を守るためにバリアを張り、自分の性格が「甘くなった」と言って力尽きるシーンがあり、それまでのベジータとの心境の変化が描かれていた(なお、カプセルコーポレーションが破壊された際には「人様の家を破壊した」として怒りをあらわにしていた)。

ドラゴンボールGT

髪を切り口髭を蓄えた容姿で登場。己の限界を追い求めるだけに日夜トレーニングを続けている。悟天とトランクスが修行をサボってだらけている中の提案で突然宇宙に行かせようとした(パンが密航して宇宙船を勝手に発射させたために悟天は地球に残留)。

その9ヶ月後に娘のブラの買い物に付き合う中、ツフル人が作ったミュータントのベビーに寄生された悟飯と遭遇。身体に寄生され、悟空と対峙させられる(その後、悟空によってベビーはベジータから追い出されて倒される)。悟空が超サイヤ人4に変身したことでそれまで縮まらなかった差がさらに開きつつあったが、邪悪龍編においてブルマが開発した人工ブルーツ波発生装置によって、悟空と同じく超サイヤ人4まで変身できるようになった(しかし悟空のように自らの力では変身できない)。

ブラに髭を「似合ってない」と言われたことにショックを受けて髭を剃ったり、ブルマに「髭がないほうが素敵」と言われまんざらでもない表情を浮かべたところをチチに見られ、さらに赤面する等、以前と比べ人間的な感情を見せるシーンが多くなる。また、息子のトランクスには厳しい反面、娘のブラには頭が上がらない。この他にもブラの買い物に付き合った際、ブラをナンパした男性(声:永田一郎稲田徹)を海に落とすなど親バカな一面を見せている(お互い運転中であったため、車で体当たりを仕掛けたあとにハンドルを引き抜いた)。なお、ベビーに操られた悟飯に襲われた際、爆破される車からブラをお姫様抱っこで助けるシーンが見られる。

作中、天下一武道会で悟空に戦いを挑もうと途中乱入してきた。そして悟空が出場していたのが少年の部とは知らなかったため、決勝の相手を見て愕然した。結局、武道会の帰りに対峙したが、悟空が腹減ったという理由で戦いはお預けになった(この時悔しがるどころか、悟空ともども笑い飛ばしている)。

超17号戦では、自身を「サイヤの誇りを持った地球人」と称し、超一星龍戦で「オレの故郷惑星ベジータはフリーザに破壊されてしまった。そして今度は地球か…!」と発言するなど、地球を第二の故郷とみなしていると取れる様子が描かれた。

55話では、それまで悟空に抱いていたライバル意識の軌跡が回想された(回想シーンにはZでの映像に声優がアフレコし直したものが使われた)。なお、悟空の名前をそのまま呼ぶことが何度かあった。

超一星龍戦では超サイヤ人4に変身したあとに自分からフュージョンをもちかけたことで、悟空を驚かせている。また、悟空が瀕死の状態に追いやられた際にトランクス・悟飯・悟天に「生き延びて必ず奴を倒せ、お前たちがカカロットの敵を討つんだ」と言い仲間を逃がし、超サイヤ人4の変身すら解けていながらも単身超一星龍に挑んでいった。

終盤では、口元にしわができていた。登場時の口髭は『GT』スタッフによるオリジナルデザインのように勘違いされやすいが、元々は作者の原案キャラクターが由来となっている(当時、スタッフ間でも笑いを誘ったという)。鳥山は「ベジータに髭は似合わない」と親戚の子に言われ、それを耳にしたスタッフが作中で髭を剃らせたという。

最終話でパンに悟空の残していった道着を取っておくように言い残したあとに廃墟を去ったのを最後に出番を終える。また、悟空がもう二度と帰ってこないことを見抜いていた節があった。

100年後にはベジータの子孫が天下一武道会に出場、決勝戦で悟空の子孫である悟空Jr.と対決する。

超サイヤ人4ベジータ
ベジータが超サイヤ人4に変身した姿。大猿になっても理性を保つことが可能な超サイヤ人が変身できる最強の形態である。尻尾がないベジータは、ブルマの作った人工ブルーツ波発生装置を浴びて強制的に大猿へ変身、そのまま超サイヤ人4へと変身した。ベジータは元々大猿に変身しても理性を保つことができたが、昔は力量が足りなかったためかこの形態に変身することはできなかった。悟空と同様にこれまでの超サイヤ人とは異なる黒い長髪、赤い体毛等が見られる。また、この形態のときは『Z』時代のグローブとブーツが復活する。ベジータの場合は元々が好戦的な性格であり、性格に大きな変化は見られない。

ゲームでのベジータ

連載当時に発売されたドラゴンボールZのRPGゲームシリーズでは、開発スタッフがベジータを「勝手なヤツ」と意図し、仲間になってもオート操作もしく勝手な行動をとる特性があり、単独行動時以外はずっとオート操作である。このためプレイヤーから「勝手に動かすのは止めてください」と言われたという[20]スーパーファミコンゲーム(以下『SFC』と表記)『超サイヤ伝説』ではマニュアル操作が出来るものの、戦おうとしなかったり味方を盾にしようとするなど勝手な行動が多い。また、本来の最終ボスである最終形態のフリーザ戦を撃破する際にある条件を満たしてベジータが生き残っていると、超サイヤ人となってパーティーを裏切り、隠された真の最終ボスになるという展開がある。

ゲーム『舞空闘劇』には彼が主人公のifストーリーが収録されている。

プレイステーション2・ゲームキューブのゲーム『ドラゴンボールZ』ではナッパとの友情に厚かったらというifストーリーがあり、悟空に殺されたナッパの恨みを晴らした後に襲いかかろうとしていたヤジロベーに声を掛け仲間に誘おうとしたところ「あのサイヤ人みたいに死にたかない」という言葉に激怒、『ナッパのことかーっ!!!』とキレて超サイヤ人へと覚醒する。

バトル体感ゴムゴムのかめはめ波ではあろうことかエアロビキャンプのコーチとなり、プレイヤーと一緒に独自のエアロビクスを行う。レイジングブラストドラゴンバトラーズでは超サイヤ人3に変身することが可能になった。元から垂らしていないためか、悟空やブロリーにはある垂れた前髪はゴテンクスと同様にない。

悪役からの変化

地球に襲来した頃のベジータは、悟空たちと善戦しつつも敗死したラディッツを「役立たず」と見限ったり、自分の指示を無視して戦いの相手となる天津飯を侮り、敗れた栽培マンを「これ以上戦わせても時間の無駄」として殺し、戦闘不能になった仲間のナッパですら「動けないサイヤ人は必要ない」と冷笑を浮かべながら処刑する、ナメック星において村人を皆殺しにしてドラゴンボールを奪うなど、残忍冷酷さを前面に出した悪役として読者に強い印象を残した[21]

完全悪と思われたベジータが変わるきっかけとなったのは、地球での最初の戦いで結果的に悟空らがとどめを刺さなかったこと、フリーザの強大な力に対抗するために、悟空たちと一時的に共闘せざるを得なくなったこと、フリーザに敗れ、サイヤ人としてフリーザ打倒を悟空に託したこと、人造人間など次々と現れる己を超える敵との戦いの中で、Z戦士らと協力する場面も出てきたことに伏線がある。何よりも大きいのは、その後ブルマとの間に子ができたことで、戦いや殺戮一筋であった硬派のベジータにとって、「家族」を持ったことが大きな変化のきっかけとなった。アニメではトランクスが誕生する前に、地球に来襲したフリーザを見に来たブルマを「下品だと思っていたが、肝が据わっており、気が強い女」と感じていた。だが、ドクター・ゲロによってブルマと赤ん坊のトランクスが乗った飛行機が撃墜されたときに2人を助けようとせず、気にもかけなかったため、未来から来たトランクスに軽蔑された。

ほかにも、自分の強さへの慢心から一度は追い詰めたセルを完全体に変身させるべくわざと見逃し、それを阻もうとするトランクスを力ずくで排除するなどの身勝手な振る舞いを幾度も見せていた。しかし、セルにトランクスを殺されたときには、感情をあらわにしてセルに立ち向かった。トランクスが未来に帰る際には見送りにも参加し、無言ながら指を傾けてサインを送るなど、絆の一片を感じさせた。

その後は家族と過ごす時間も多くなり、家族愛も感じるようになっていった。トランクスに対して「(褒美に)遊園地に連れて行ってやる」など父親らしい発言が見られ(その直後のトランクスのパンチに思わず本気で殴り返してしまい、我に返る)、またトランクスもベジータを父親として尊敬し慕っている様子が描かれている。150倍の重力室でトレーニングをしているトランクスに対して、無理をしないようにと気を遣う一面も見受けられる。悟空へのライバル心からか、自分の息子を悟空の子供に負けさせたくないという思いがあり、幼いトランクスを「悟飯より強くする」ように鍛えていた。天下一武道会ではトランクスと悟天の試合時に悟天が約束を破って超サイヤ人に変身すると、悟空を「汚いぞ!」と非難し、トランクスが悟天に勝ったときは笑顔を浮かべながら悟空の肩を叩き、「自分の息子のほうが血統が良かったらしい」と、わが子の成長を喜ぶコメントをしている(なお、トランクスは悟天より1つ年長である)。アニメでは声に出さないものの、悟空・悟飯よりも必死な形相で試合を見ており、トランクスがミスター・サタンに勝ったと聞いたときは食事中ながら喜んでいるかのような表情をした。

「悟空(カカロット)たちの影響を受けて、地球や地球での生活が好きになっている自分が嫌だった」とその変化を自分でも感じており、そのためにバビディに魂を売り、悟空との決着を付けようとせんがために武道会場の観客たちを殺すなど、残酷さを再び押し出した。だが、魔人ブウを目覚めさせた責任感と、家族を守るために自らの命を顧みない自爆を遂げる(このとき、「初めて自分以外の者のために闘おうとしている」とピッコロに評されている)。その直前にはトランクスを抱き締め、ブルマを大切にするよう遺言を残している。その後もポタラによる悟空との融合の際は、初めは拒否するもブルマの死およびトランクスが吸収されたことを知らされたことにより、こだわりを捨てた。魔人ブウとの最終決戦では、自分が悟空に勝てなかったのは“守るべき者がいなかったから”ではないかと考えていたこと、それは今の自分にもあてはまると自覚があったことを示唆する発言をしていた。また、ブルマへの情愛を示す描写としては、ブウと対峙したときの自爆直前に、トランクスに対して、ブルマを大切にするように伝えて抱きしめた場面や、ドラゴンボールの使用を猛烈に反対する老界王神を説得するため、悟空が「ブルマのエッチな写真を」と、取引に使った際に「勝手に人の妻を」「自分の妻のをやれ」と悟空に対して激しい怒りを見せる場面がある。アニメで描かれたブウ戦後のブルマの家でのパーティーではひとりでいることが多かったが、ブウをはじめ各人物と笑顔でパーティーを楽しむ場面が見られ、より溶け込んでいた。ブルマによればベジータも悟空同様、修行に明け暮れてばかりで全く働かない[22]。だが、トランクスを武道会に参加させるために「小遣いを下げるぞ」という脅し文句を使った。 2008年版のアニメでは、実の弟(ターブル)の妻から「こんにちは、お兄さん」と自己紹介され「こ....これはどうも」と丁寧に御辞儀をするなどある程度の礼儀作法も身につけているようである。 その後のストーリーの展開で悟空から「オラとおめぇの仲じゃねえか!」という発言があり(しかもベジータ本人は否定しなかった)、既に悟空とは友人関係となっていた(更にギャグキャラ化してしまった)。 金銭的にはブルマに依存していることとなり、時々嫌味も言われるが、ベジータ本人は全く気にしてないようである。

ベジータの戦闘力

ナメック星編まではほとんどサイヤ人の特性である“死の淵からの回復による戦闘力の増加”で増加していたが、それ以降は主に修行による戦闘力の上昇である。人造人間編以降は戦闘力自体が本編で出てこなくなったため、正確な数値は不明だが、悟空が超サイヤ人になってしまったこととなれない自分への苛立ちから超サイヤ人に覚醒。その後も精神と時の部屋でトランクスと修行、超サイヤ人のさらなる可能性を模索、攻撃力に特化した超(スーパー)べジータへの変身。セル戦終了時には悟空が死亡してしまったことから戦いから退く発言もしたが、魔人ブウ編時には超サイヤ人2にまで変身してみせ、修行は怠っていなかった。作品終盤までその強さへの探究心からトップクラスの戦闘力を保ち続けた。作中、明確な戦闘力の数値は以下の通りである。

地球襲来時:18000、180000(大猿時)
原作第249話にてドドリアが「あいつの戦闘力は18000がやっとだった」と語っている。大猿になると10倍の180000まで上昇する。ただし地球での戦いで大猿に変身した際は(ベジータ曰く)パワーボールを造ったことにより戦闘力が多少弱まっている。
ナメック星到着→ザーボン第1戦:24000
地球での傷が回復し、戦闘力が上昇。原作21巻にてドドリアのスカウターが計測。
ザーボン第2戦→リクーム戦:約30000
ザーボン戦後にザーボン自らが治療したことにより戦闘力が上昇。
ドラゴンボールZでは『30000近くまで上昇したぞ』というジースのセリフが、ドラゴンボール改では『30000を軽く超えちまったぞ』に変更された。
リクーム戦後→フリーザ第3形態戦:250000
リクームとの戦いに敗れたあとに、悟空が与えた仙豆にて回復して上昇。数値の設定は旧『ブイジャンプ』第1号(平成2年12月12日号)誌上で発表されている。ジースが驚愕し、フリーザの新型スカウターでも計測できなくなるほどにまで上昇した。第1形態のフリーザと差し向かい、離れてから息切れをしており、フリーザには及ばないようである。
フリーザ最終形態戦:250000以上
クリリンに頼んで自身を攻撃させ、故意に瀕死の重傷を負う。デンデの治癒にて回復、上昇。

ベジータの主な技

サイヤ人編

ギャラクシーブレイカー
気力を溜め、体から一気に解放する。この技でナッパを処刑した。名前はゲーム「偉大なるドラゴンボール伝説」より。
ギャリック砲
初期の代表的な技で、気力を溜め、突き出した両掌から高出力のエネルギー波を放つ。溜める時は全身にスパークのようなオーラを纏う。かめはめ波とは手や足の構え方が違い、両手を構えるのも左である。ゲームによっては右に構える場合もある。
地球を粉々に砕くほどの威力があり、悟空にプライドを傷つけられたベジータは地球もろとも粉々するため、この技を放ったが、限界を超えた悟空の4倍界王拳かめはめ波に撃ち返されてしまった。色が紫であること以外はかめはめ波に類似している。作中での登場は悟空戦のみ。アニメでは、地球に来る前に寄り道したアーリア星に光線を放ち、粉々に消し去ったことがある。
パワーボール
星の酸素と自身の気を混ぜ合わせることで、大猿化に必要な月を作り出す。パワーボールを作ると戦闘力が少し弱まる。
超爆発波/爆発波/ずあっ
気を大爆発させ、自分の周囲360度をすべて攻撃する。攻撃範囲がかなり広く、この技で悟空、クリリン、悟飯、ヤジロベーを吹っ飛ばした。ゲームでは全体攻撃の爆発波は味方を巻き添えにすることもあった。名前はゲームより。
気円斬
気を円盤状のカッターに練り上げ、その物体を寸断する。悟飯を大猿から元に戻すために使用。劇場版では、コードで体を形成したクウラの腕をこの技で切断している。なお、ベジータはクリリンの放った気円斬がナッパの頬を掠めた際、「どういう技か見切れんのか」と漏らしていた。

ナメック星編

衝撃波/汚い花火だ/ファイナルインパクト/フラッシュストライク/汚い花火
敵を吹き飛ばし、指先から放った衝撃波で爆発させる。名前はゲームより。キュイを葬った時の台詞がそのまま技名になっているゲームもある。また、天津飯に敗れた栽培マンもこの技で処刑している。
超連続エネルギー波/連続エネルギー弾
弾幕を張るように大量のエネルギー弾を高速で打ち出す。追い詰められたときに使用する傾向がある。初期は先制攻撃や追撃として大きく貢献していたが、後期では効果を発揮しないことが多かった。悟空もセル戦で劣勢になった際に使用している。魔人ブウが同様の技を使用した際に悟空は「今のはベジータの技だ」と称した。
ファイナルギャリックキャノン/ギャリックバースト
名前はゲームより。相手の腹に拳を突き刺し、そのまま片手でエネルギー波を放つ。ザーボンに止めを刺した技である。
ギガブラスター/強力エネルギー波/ファイナルクラッシュ
ナメック星でリクームに対し先制攻撃の際に放った。ファイナルフラッシュの構えに非常に似ているが、手が激しく燃焼するなどの違いがある。名前はゲームより。
ジェノサイドブレイカー
相手の脇腹を手刀で砕き、エネルギー波で止めを刺す。この連続攻撃でジースを倒した。技名はレイジングブラストより。
ファイナルバーストキャノン
両手から気をためた強力なエネルギー波を放つ。ナメック星を破壊する程の破壊力を秘めた技だが、最終形態となったフリーザに足蹴りで跳ね返されてしまった。技名はレイジングブラストより。

人造人間編

ビッグ・バン・アタック
人造人間19号に放った技で、巨大な光弾を放つ。ギャリック砲以上の威力を持つ。また、メタルクウラ戦でも使っている。ナメック星でジースを吹き飛ばした技と、形状が似通っているが関連性は不明。なおゲームでは「ビッグバンアタック」という表記であることが多い。まれにエネルギー波として放たれることがある。アニメでは魔人ブウに放ったが、よけられてしまう。
フォトンボンバー/マキシマムフラッシャー
片腕に気功弾を作り、下方の相手に撃ち下ろす。人造人間20号をおびき出すために使用したが、エネルギーとして吸収された。また、超サイヤ人に変身したブロリーにも放っている。名前はゲームより。
ファイナルフラッシュ
完全体セルに放った技で、技名を叫んだ技でもある。殺傷能力・貫通力に長ける。両手に気を集中して黄色い光線を一直線に放出する。作中で使用した際(地球を破壊しないように範囲を絞った)は、セルの右半身を吹き飛ばすものの、再生された。アニメではセルジュニアに放っているが、あっさりと蹴り返された。「サイヤ人絶滅計画」でも暗黒惑星での戦いで3回使用。この時はいずれも光線の色が青であった。

魔人ブウ編

ダブルギャリックキャノン/ダッシュボム
ダッシュで接近し、至近距離で両手からエネルギー波を放つ。この技でプイプイを殺害した。名前はゲームより。
アトミックブラスト/ビッグバンフラッシュ/ファイナルインパクト/バリオンレイ
魔人ブウに対して使用した技。貫通力が高く、当たっても爆発はせずに相手を貫く。名前はゲームより。
最終最後の技/ベジータファイナルブラストボム/衝撃波/自爆/ファイナルエクスプロージョン/こなごなに吹っ飛ばす!
破壊力は絶大だが、自分の命も失うことになる自爆技。魔人ブウに使用したが、結局再生されてしまう。GTでは悟空が超一星龍に使おうとしたが、ベジータ本人に止められた。劇中に技名はなく、「最終最後の技」以外の技名は全てゲームより。

GTで披露した技

スーパーギャリック砲
ギャリック砲の強化版。実際に使用したのは、ベジータの身体を乗っ取り大猿に変身したベビー。ゲームオリジナル要素として、大猿ベジータの究極技としても使用でき、父である大猿ベジータ王も片手で使用する。
ファイナルシャインアタック
ベジータの新技で、片手あるいは両手でエネルギーを溜めて放つ光線。両手で放つ場合の構えはファイナルフラッシュと同じである。光線は極太で青緑のような色だが、ゲームによっては少し違う緑色となっている。ゲームでは現在超サイヤ人4状態の専用技となっている。
初披露の超17号戦では通用せず、超一星龍戦では超サイヤ人4の状態で、悟空のかめはめ波と同時攻撃をしたが、全くダメージを与えられなかった。超サイヤ人4の変身が解けた後にも超一星龍に使おうとしたが、ドラゴンサンダーをくらって止められた。
残像拳
すばやい動きで残像を残し、相手に自分の位置を誤認させる。超一星龍戦にて、再びフュージョンするため悟空から持ちかけて使用し、超一星龍の目を完全にくらませた。

ベジータの家系図

 
 
 
 
 
 
 
 
 
ベジータ王
 
ブリーフ博士
 
ブルマの母
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
グレ
 
ターブル
 
ベジータ
 
 
 
ブルマ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
トランクス
 
ブラ
 

アニメ『ドラゴンボールZ』には、ベジータの父・ベジータ王が登場。原作ではその名がフリーザの口から挙がるだけだが、これにより惑星ベジータの礎を築いた指導者という人物像が明確にされた。また、『Z』劇場版の『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』やゲーム作品『ドラゴンボールZ Sparking!METEOR』にも登場している。

『ドラゴンボールGTスペシャル/勇気の印は四星珠』には、アニメオリジナルとしてベジータの100年後の子孫ベジータJr.(声:堀川りょう)が登場する。

原作やアニメ本編では描かれていないが、アニメオリジナルのパラレル設定では弟のターブル(声:森田成一)がいる[23]

脚注

  1. 漫画での初登場は「其之二百四 さようなら孫悟空」、アニメでは『ドラゴンボールZ』第5話「悟空死す! ラストチャンスは一度だけ」。
  2. 「ドラゴンボール超エキサイティングガイド」には164cm、体重は56kgとある。
  3. このことはゲーム『トバルNo.1』でも鳥山自身が語っている。
  4. ドラゴンボール大全集 7巻より。
  5. 人造人間17号と18号を目覚めさせたり、セルを完全体にさせたり、魔人ブウを復活させた点。同じ純血のサイヤ人である悟空にもそれらの共通点が見られる。ただし、セルにトランクスを殺されて逆上してセルに戦いを挑み、悟飯がダメージを負ってしまったときのように同情すべき事情があった場合や、ブウの体内でデブの方のブウを切り離して純粋悪のブウを復活させてしまったときのように、本人としては弱体化を狙った(しかも、結果的にこの行動によって悟空とベジータはブウの体内から脱出できた)つもりが、逆効果になってしまった場合もある。
  6. 地球侵略はフリーザの命令には含まれていなかった。
  7. このときのベジータはフリーザ一味から離反していたので、後に「フリーザ一味に殺された者を蘇生させる」という願いの対象からツーノ長老の村の住民は外れることになり、蘇生していない(アニメではベジータの襲撃から生き残った住民がいる)。
  8. 作中にてベジータが悟空に何かを頼み込んだのはこの時が唯一である。
  9. これについてはPSPのゲームで「あいつとは対等な条件で勝たなきゃ意味がない」と語っている。
  10. アニメでは超サイヤ人に覚醒した場所は宇宙の無人惑星であった。
  11. トランクスは20数年後の未来から来たので除外。アニメではブロリー、悟空につぎ3番目。
  12. ピッコロも「(悟空を)超えたかもしれない」と認めている。
  13. アニメでは、セルに突撃した理由に(トランクスが殺されたことには激高している描写はあるものの)、自身のプライドが傷つけられたという発言が追加されていた。
  14. なお、この時初めてベジータは悟飯を名前で呼び、それ以降は名前で呼ぶことが多くなる。それまでは「ガキ」「カカロットの息子」などと呼んでいた。
  15. 一方で、バビディの命令を、「誇りだけは思い通りにならん」として、強靭な意志で跳ね飛ばしている。
  16. バビディに支配された状態のベジータは、『DRAGON BALL 大全集 2巻』、PS2ゲーム『ドラゴンボールZシリーズ』(登場はドラゴンボールZ2より)、『ドラゴンボールZ 真武道会シリーズ』では「破壊王子ベジータ」。ゲーム『ドラゴンボールZ Sparking!シリーズ』、『ドラゴンボールZ 舞空闘劇』では「魔人ベジータ」。ゲーム『Ultimate Battle 22』では「凶戦士ベジータ」等と呼ばれることもある。
  17. 戦闘力は悟空の方が上であったが、超サイヤ人2自体にはもともと変身できる。
  18. このベジータが死亡した回の扉ページにはベジータへの哀悼として豊臣秀吉辞世和歌が記載された。
  19. なお、実際に叶えられた願いは、「魔導師バビディが地球にやってきた日から死んだ者」を生き返らせるとなった。
  20. 『ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画』攻略本より。
  21. ただし、結果的にではあるが、彼自身はZ戦士を誰も殺害していない、反面古巣であるフリーザ軍の幹部級戦士はギニュー以外全て殺害している。(キュイ、ドドリア、ザーボン、グルド、リクーム、バータ、ジース等作中で触れられている者)
  22. ただし、フリーザの部下であった時代は惑星の地上げ屋という「仕事」をしていた。
  23. ジャンプスーパーアニメツアー08「ドラゴンボール オッス!帰ってきた孫悟空と仲間たち!!」にて登場。戦闘力が低いうえに戦闘に不向きな性格であったために、下級戦士と同様に辺境の星に送られたとされる。
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