ゴテンクスは、鳥山明の漫画『ドラゴンボール』およびそれを原作としたアニメ『ドラゴンボールZ』に登場する架空の人物。同作の登場人物である孫悟天とトランクスがフュージョンで融合した姿である。
アニメでの声は悟天役の野沢雅子とトランクス役の草尾毅が二人同時に発声することで表現される。
人物像[]
悟天とトランクスの悪い性格だけが表に出たようであり[1]、相当に自信過剰かつ高飛車。 超サイヤ人3までの変身が可能だが、強さは老界王神に潜在能力を解放してもらった後の孫悟飯には及ばない[2]。また、超サイヤ人3に変身していられるのはわずか5分程度。精神と時の部屋での修行時にトランクスが「フュージョンまで解けて二人に戻っちまう」とも発言していたが、魔人ブウとの戦いではフュージョンは解けずに普通の状態へと戻った。
名前は悟天とトランクスの捩りであるが、初めて合体した時に、ピッコロが混乱して「トランテン」と呼んでいる。悟空とベジータのそれと違い、失敗時の姿もゴテンクスで統一されており、トランテンと呼ばれたのはこの一度きりである[3]。元々はチチが、「合体後の名前がないと呼ぶ時に困るのではないか」との理由で、ゴテンクスと共に名前の候補に挙げたのが最初である。当のチチ曰く「どっちにしてもしまらねえ名前」。
ゴテンクスの(主な)技[]
- 手っ取り早く片づけさせてもらうぜ![4]
- 魔人ブウに使った連続攻撃。相手に連続パンチを食らわせ、蹴飛ばして最後にエネルギー弾を放つ。
- ダイナマイトキック
- 飛び蹴り。ミスター・サタンの物とはフォームが違う。
- イノシシアタック
- 頭突き。ただ、その姿は本当のイノシシを彷彿させる。
- ローリングサンダーパンチ
- 腕を振り回してパンチ。
- 大回転キック
- 空中で回転しながらのキック。
- ギャラクティカドーナツ
- 指先で輪を描いてリング状の気を作り出した後、相手に向かって放出して締め付ける。魔人ブウには通じず、力ずくで破られてしまったが、魔人ブウ自身もゴテンクス吸収後に悟飯に対して同様の技を使用している。応用技で「連続スーパードーナツ」がある。
- 連続スーパードーナツ
- 超サイヤ人3の状態で発動。指と指を合わせて輪の形を作り、そこからリング状の気を多く放出して相手を完全に閉じ込めてしまう技。原作では技を放つ前に独特の構えやポーズをしており、そのモーションの長さをピッコロに注意された。魔人ブウをこの技で閉じ込め、後述する「激突ウルトラブウブウバレーボール」に移行していた。
- スーパーゴーストカミカゼアタック
- 口の中からオバケのような真っ白い気の塊を生成。オバケは基本的に使用者を模した姿をしており、そのオバケに接触すると周囲を巻き込んで大爆発を起こす[5]。オバケは意思を持っていて会話することが出来るが、本体であるゴテンクスの意に反する行動を取ることもある。技としては単純だが威力は非常に高く、魔人ブウにもダメージを与えることに成功していた。劇場版ではまとめて百人まで出した。
- アニメ版では超サイヤ人時以外にも使用し、髪形なども変わっていた。またゴテンクスがパワーダウンし通常形態に戻った際にも使用したが、魔人ブウの強さに怖気付き、全員吹き飛ばされ爆発させられた。
- 後に魔人ブウに吸収された時に魔人ブウ本人がこの技を使用するが、ベジットには通用しなかった。ベジットからは「子供の考えた技だぞ」と馬鹿にされる。
- 激突ウルトラブウブウバレーボール
- 上記の「連続スーパードーナツ」でボール状にした敵を、技名通りバレーボールのボールとして扱った後、スパイクの要領で全力で叩きつけてダメージを与える。相手は巨大隕石が落下するかのような勢いで地面に激突し、その衝撃で巨大なクレーターが形成されるほど。魔人ブウとの戦いで使用したが、協力をさせられたピッコロは「俺はやらなくてよかったんじゃないか…」と後悔していた。
- ゲームでの登場頻度は「スーパーゴーストカミカゼアタック」より低く、超サイヤ人3の専用技になっている。またゲームによっては、一連の動作をゴテンクスだけで行う物もある。
- 連続死ね死ねミサイル
- ひたすら気功波を連射する技。本気で出せば地球を吹き飛ばすほどの威力がある。劇場版アニメの第16作目ではヒルデガーン(第一形態)を停止させた。
- ビクトリーキャノン
- 名前はゲームより。魔人ブウに対抗して放った口の中からの気功波。作品によってはこの名称ながらも、悟天の「かめはめ波」や、トランクスの「気合い砲」のモーションにもなっている。
- かめはめ波
- 超サイヤ人3に変身した際に魔人ブウへのフィニッシュに使おうとするが、構えを取った時にパワーダウンして通常形態に戻ってしまったために不発に終わる。
- 狼牙風風拳
- ヤムチャの技。2008年のアニメツアー作品にて披露。鳥山が監修したVジャンプの漫画版では使っていない[6]。
- 排球拳
- 天津飯の技。「狼牙風風拳」と同様にアニメツアー作品にて披露した。これも鳥山が監修したVジャンプの漫画版では使っていない[6]。
劇場版への登場[]
劇場版アニメ12作目『ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!!悟空とベジータ』にて初登場。「スーパーゴーストカミカゼアタック オバケまとめて100人」で独裁者軍団を壊滅させる。
劇場版アニメ13作目『ドラゴンボールZ 龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる』では、ヒルデガーンとの闘いの中で超サイヤ人3の姿で登場する。ヒルデガーンを沈黙させるが変身したヒルデガーンに敗れる。
その他[]
ブウ編のジャンプ人気投票では4位だった。
鳥山はお気に入りの技に「激突ウルトラブウブウバレーボール」と「スーパーゴーストカミカゼアタック」を挙げている[7]。 前者は馬鹿馬鹿しくて面白いから好きで、後者は技が初めて意思を持つところが変わってて好きだと語っている。
鳥山はお気に入りのバトルに「ゴテンクスVS魔人ブウ(悪)」を挙げている[7][8]。 「この頃わりとのって描いてました。変な必殺技考えたりして描いてて楽しかった」[7]、「バカバカしい闘いが好きでこういう『しょーもなさ』が描いていて楽しい」と語っている[8]。なお、フュージョンの失敗が続いている間、同じようなコマが続いたことに対し、クリリンが作者に対し「さっきから作者は随分ラクをしている」「ほとんどコピー」と突っ込みを入れており、隅で鳥山が「ここの原稿料タダでいいです」と述べるコマもある[9]。
テレビアニメ『ドラゴンボールGT』ではベビーとの戦いで悟天とトランクスがフュージョンを試みようとするが、悟空により制止されたためゴテンクスが登場することはなかった。
脚注[]
- ↑ 『ドラゴンボール大全集』7巻 67ページより。
- ↑ アニメでは、悟天が「超ゴテンクスよりもっと強かったよ」と発言している。
- ↑ アニメでは魔人ブウに一度やられた時にも、「トランテン」と呼ばれている。
- ↑ PS3・Xbox360ソフト『ドラゴンボール レイジングブラスト』
- ↑ オバケ同士の接触でも爆発する。
- ↑ 6.0 6.1 『Vジャンプ』 2009年5月号・6月号の付録
- ↑ 7.0 7.1 7.2 『ドラゴンボール大全集』4巻
- ↑ 8.0 8.1 ジャンプ・コミック出版編集部編「マンガ「DRAGON BALL」の真実 トリヤマはこう考えていたよスペシャル」『DRAGON BALL 超エキサイティングガイド ストーリー編』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2009年3月9日、ISBN 978-4-08-874803-0、91頁。
- ↑ 鳥山明「ついにできたフュージョン!!』『DRAGON BALL 第40巻』集英社〈ジャンプコミックス〉、1995年3月3日、ISBN 4-08-851499-8、109頁。
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